自転車を安全で快適に乗るには、違和感を覚えること!!

先日前輪が「パンクしたから修理してください」とお客さんが来店しました。
見るとリムのサイドが変形して穴があき、チューブがバーストしている。

亀裂が入って穴があいたリム

これは長年使っているうちに、ブレーキシューがアルミ製のリムを削ってしまったのが原因。
表面が削れたリムはけっこうありますが、ここまで摺り減って穴があいたのは、めったに見たことがありません。
このお客さんは7~8年、毎日のように乗っているそうです。

キャリパーブレーキ(参考写真)

このキャリパーブレーキは、一般車の前輪に多く使われているブレーキです。
前輪のブレーキをかけることで、ブレーキシューとリムはつねに擦れあっています。
ブレーキをかけるとブレーキシューが減りますが、当然リムも減っていきます。
ステンレスリムは摩耗が少ないですが、アルミリムはやわらかいので、摩耗が早いです。
またアルミリムの場合は、削れたアルミ片がブレーキシューにくい込み、リムを削る原因にも。

 

上記にあげたのがリムを削る原因ですが、特に注意していただきたいのが、ゴム部の擦り減ったブレーキシューです。
減っているのに気づかず乗っている方が、けっこういらっしゃいます。

摩耗してゴム部がなくなったブレーキシュー

写真左のブレーキシューは摩り減って、ゴム部がほとんど残っていません。
こうなったらブレーキが、ほとんど効かない状態です。
さらに摩耗が進むとブレーキシューの台座とリムが擦れあい、ブレーキをかけると前輪から「ギーギー」と音がしてきます。
金属どうしが擦れあう音です。
今回の修理は亀裂が激しかったので、ブレーキシュー台座との干渉が原因でしょう。

でもこれは避けられない故障ではありません。
ブレーキをかけたときの効き具合や、発する音を意識することです。

 

普段しない異音は「自転車の悲鳴」、SOSです

ブレーキの効きが悪かったリ、かけたときにいつもと違う音がしたら、「おかしいな!」と思ってください。
ブレーキは人の命を守るものです。
日ごろ修理していると、前後とも効きのあまい危険な自転車に、お目にかかることもあります。
ブレーキは、片方だけ効けばいいものではありません。

異常を感じたら、自転車屋さんでみてもらいましょう!!
安全で快適に乗れるのはもちろん、今回のようにリムやチューブを交換するような、金額のかさむ修理の必要はなくなります。
早い時点で、ブレーキシューの摩耗が原因とわかれば、安価ですむわけです。

 

自転車と故障なくつき合うには、違和感を覚えることです!!

故障には耳や手や足に感じる違和感がつきもの。
ブレーキ以外にも、ペダルをこぐのが重くなったり、踏みこむと「コツコツ」したり、ハンドルがふらついたり‥‥‥。
自転車に乗っているときは、違和感を覚えるようにしましょう!!

さらに自転車屋さんで、定期的に点検整備を受けるとこも大切なことです。
今回のお客さんは、購入したショップが閉店してしまったとのことで、何年も整備を受けていなかったそうです。

 

自転車も人間とおなじ、半年に一度は健康診断を受けて、安全で快適に乗りましょう!!

ニシヤマでお買い上げの自転車は半年ごと、無料で点検整備をおこなっています。
調子良く乗っていただいている自転車でも、かならず受けてください。
お待ちしています。
「あなたの愛車、悲鳴をあげてませんか?」

 

 


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鈴木 正夫

サイクルセンターニシヤマ代表有限会社木曽サイクルセンター
東京都町田市の町田木曽団地名店街にある『サイクルセンターニシヤマ』の店主鈴木正夫です。ツーリング車をメインに多種取り扱っています。趣味はアウトドア・写真・ギター、夢はオランダ周遊自転車旅です。