アラヤのフェデラルを輪行仕様にカスタマイズ

ツーリング車にお乗りのお客さんから、先日次のような質問をいただきました。

フェデラルではフォーク抜き輪行はできますか?
輪行のために揃えるべき工具はどのようなものでしょうか?

 

ご依頼の自転車はアラヤのフェデラルで、現行の2022年モデルです。

アラヤ フェデラル

 

フェデラルは、クイックリリース付のブレーキレバーを採用していないので、フォーク抜きの輪行をする場合は、ブレーキの本体側からブレーキケーブルをリリースして、ハンドルを外さなければなりません。

ケーブルハンガーと前後のユニットリンクがフォーク抜きの輪行にはネック

デフォルト仕様のユニットリンクでは、ブレーキケーブルがブレーキ本体に直接固定されているので、外すには工具が必要です。

ユニットリンク仕様のアーチワイヤー

輪行の際にブレーキケーブルを、いちいち外したり付けたりしていたら手間がかかるし、先がほどけてきて使えなくなることもあります。

そこで、次のようにカスタマイズすれば、フォーク抜きの輪行が手間をかけずにできるようになります。
使用するパーツはダイヤコンペのアーチワイヤー2本とチドリ2個、ケーブルハンガー1個の3種類と、六角穴付きのネジが4本です。

カスタマイズに必要なパーツ

 

カスタマイズの作業は3工程です。

割り入りのケーブルハンガーに交換

アーチワイヤーをチドリにする前に、ヘッドパーツのケーブルハンガーを、ダイヤコンペの割り入りのものに換えます。
交換しないで、分解時にブレーキケーブルを通したままにしておく手もありますが、換えてしまった方が、作業がしやすくなります。

ケーブルハンガーを割り入りに交換

 

アーチワイヤーをチドリ仕様に

次はユニットリンクを、ダイヤコンペのアーチワイヤーとチドリに交換します。

チドリ仕様に変更

前後とも交換すれば、アーチワイヤーからブレーキケーブルがチドリごと離れ、ハンドルがリリースできるようになります。

ケーブルハンガーからブレーキケーブルを外す

チドリをアーチワイヤーから外す

 

フェンダー取り付けネジの交換

最後に、リアフェンダーの取り付けネジを、プラスネジから穴付きの六角ネジに交換します。
プラスのドライバーか、5ミリのボックスレンチがあれば外せますが、アーレンキーのセットさえあれば必要なくなります。
換えるネジはリアフェンダー本体の2箇所と左右のステーネジです。

フェンダー本体とステーのネジを交換

以上でフォーク抜きの輪行仕様にカスタマイズできました。

 

輪行で使用する工具は3種類

フォーク抜きの輪行で、必要な工具は三種類です。
まずはアーレンキーの(4・5・6ミリ)を含むセット。
それとヘッド固定ナット用(32ミリ)とペダル(15ミリ)用にスパナも必要です。

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万能スパナ

フェデラルは輪行ヘッドを採用していますが、工具を使って絞めておけば、振動でも緩むことはありません。
ペダルは軸に六角の穴付きのもや、三ケ島「Ezy]ペダルなど、工具なしで外せるものがありますので、交換する手もあります。

 


これでフォーク抜きの輪行ができるようになりました。
あとは分解と組み立てのスキルを磨いて、輪行の旅を楽しんでください。
早さよりも、確実に組み立てることを心がけましょう。


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鈴木 正夫

サイクルセンターニシヤマ代表有限会社木曽サイクルセンター
東京都町田市の町田木曽団地名店街にある『サイクルセンターニシヤマ』の店主鈴木正夫です。ツーリング車をメインに多種取り扱っています。趣味はアウトドア・写真・ギター、夢はオランダ周遊自転車旅です。